皆さんこんにちは!
羽田鉄筋工業、更新担当の中西です。
さて今回は
~鉄則~
ということで、今回は、本記事では、鉄筋工事の鉄則を「設計・準備」「施工技術」「品質管理」「安全管理」「効率化」「環境対応」の6つの視点から詳しく解説します♪
鉄筋工事は、建築や土木工事において構造物の強度を確保する最も重要な工程の一つです。鉄筋を適切に配置し、コンクリートと一体化させることで、高層ビル、橋梁、ダム、トンネルなどの強固な構造物を作り上げることができます。しかし、鉄筋工事は単なる組立作業ではなく、精密な計画・正確な施工・厳密な品質管理・安全対策が求められます。
1. 鉄則① 設計と準備の徹底|施工精度を左右する計画の重要性
① 正確な図面確認と施工計画
鉄筋工事では、設計図や施工図(配筋図)を正確に理解することが重要です。
✅ 配筋図のチェックポイント
- 鉄筋の本数・直径・長さが設計基準に適合しているか
- 継手(つぎて)や重ね継手の位置・長さが適切か
- 開口部(ドア・窓・配管スペース)周りの補強筋が正しく配置されているか
✅ 施工計画の重要性
- 鉄筋加工・運搬・組立の流れを事前に整理し、現場での混乱を防ぐ
- 必要な鉄筋を事前に工場で加工し、現場でスムーズに組み立てるプレハブ化を活用
計画段階でのミスは、施工時に大きな問題を引き起こすため、事前の確認が施工の品質を決めると言っても過言ではありません。
2. 鉄則② 正確な施工技術|鉄筋の配置と結束の徹底
① 配筋の正確な配置と固定
鉄筋の配置ミスやズレは、コンクリート打設後の構造強度に大きな影響を与えます。
✅ 適切なかぶり厚を確保する
- コンクリートのかぶり厚(鉄筋とコンクリート表面の距離)が不足すると、鉄筋が錆びやすく耐久性が低下する
- スペーサー(サドル)を使用し、適正なかぶり厚を確保する
✅ 定められたピッチで鉄筋を配置する
- 鉄筋同士の間隔(ピッチ)を均等に保つことで、コンクリートの強度が均一になる
✅ 結束線(なまし鉄線)でしっかり固定する
- 手結束(手作業)または鉄筋結束機を使用し、鉄筋が動かないように固定
- 結束の際に強く締めすぎると鉄筋が変形するため、適度な締め付けが必要
② 継手(つぎて)の適正管理
鉄筋の継手は、構造の強度を確保するために厳密に管理されなければなりません。
✅ 継手の種類と施工方法
- 重ね継手(ラップスプライス):鉄筋を一定の長さで重ねて固定(一般的な施工方法)
- ガス圧接(溶接継手):鉄筋同士を加熱・圧接して接合(高強度が求められる箇所に使用)
- 機械式継手:専用カプラーを使用して接続(精度が高く、施工時間を短縮可能)
✅ 継手の長さを確保する
- 適正な重ね長さ(設計基準に準拠)を確保し、強度不足を防ぐ
3. 鉄則③ 品質管理|構造強度を維持するための検査と管理
鉄筋工事では、施工後の検査が極めて重要です。施工ミスを未然に防ぐため、以下の品質チェック項目を徹底します。
✅ 配筋検査の実施
- 配置が設計図通りになっているか
- 継手の位置と長さが適切か
- かぶり厚が確保されているか
✅ 第三者機関による確認
- 現場監督や品質管理者が検査を行い、施工ミスを防ぐ
- 必要に応じて超音波探傷検査(UT)や鉄筋探査機を使用して品質確認
品質管理を徹底することで、長期的に安全な構造物を作り上げることができます。
4. 鉄則④ 安全管理の徹底|作業員のリスクを最小限に抑える
① 鉄筋工事における主な危険要因
鉄筋工事の現場では、転落・落下・刺傷・重機との接触などのリスクが伴います。
✅ 高所作業時の安全対策
- フルハーネス型安全帯の着用を徹底し、転落防止を図る
- 足場を安定させ、安全ネットを設置
✅ 鉄筋の端部処理を徹底
- 先端部分を保護キャップ(鉄筋キャップ)でカバーし、刺傷事故を防止
✅ 重機との接触事故を防ぐ
- クレーン・揚重機を使用する際は、誘導員を配置し、安全確認を徹底
安全管理は現場全体の士気を高めるためにも欠かせません。
5. 鉄則⑤ 効率化とコスト管理|生産性を向上させる工夫
✅ プレハブ工法を導入する
- 工場で鉄筋をあらかじめ加工し、現場では組み立てのみを行うことで施工時間を短縮
✅ デジタル技術を活用
- BIM(Building Information Modeling)を用いた3Dシミュレーションで施工計画を最適化
✅ 無駄な材料を削減
- 鉄筋の発注時に歩留まり(使用率)を考慮し、無駄のない発注を行う
6. 鉄則⑥ 環境への配慮と持続可能な施工
✅ リサイクル可能な鉄筋を活用
- リサイクルスチールを採用し、環境負荷を軽減
✅ 低CO2排出の施工方法を選択
- エココンクリートと組み合わせた鉄筋工事で環境負荷を削減
7. まとめ|鉄筋工事の鉄則を守り、安全で高品質な施工を実現
✅ 正確な設計と計画を徹底し、施工ミスを防ぐ
✅ 適正な配筋・継手管理・結束方法を守り、強度を確保
✅ 品質管理を徹底し、耐久性の高い建築を実現
✅ 安全対策を徹底し、事故を未然に防ぐ
✅ 生産性を向上させ、効率的な施工を実施
これらの鉄則を守ることで、長期間安全に使える高品質な建築物を実現できるのです。
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